この感想は、特にアルバムに先行して発売された'Gett Off'がなかなか過激でよい出来だったからではないかと思います。別に「過激ミックス」でもない、「アルバムバージョン」でこれだけ過激なのはやはり殿下しかいない、なんてアルバムに対する期待を否が上にも高める素晴らしい作品だったものですから、その他の曲の凡庸さにはがっかりしたものでした。
がっかり曲の代表はタイトルチューンの'Diamonds And Pearls'でしょうか。とにかく殿下にはハードエッジなファンクを期待していたnakaQからすると、正直この静けさはなんなんだ、といった感想でした。この曲も今聴いてみるとなかなかに感動的な展開を見せる佳曲で、おそらく殿下としても新境地を拓いたという意味でアルバムタイトルにしたのでしょうが、当時のnakaQの期待を大きく裏切るものでした。多くの殿下ファンが同様の感想を抱いたのではないかと思います。
そんな中で、やはり名曲だと思うのは'Money Don't Matter 2 Night'です。前作"Graffiti Bridge"あたりから、たとえば'Thieves In The Temple'などの曲で多用されるようになった、Prince節と言うより他ない、FunkでもRockでもない新しい境地の楽曲ですが、独特のメランコリーに貫かれた曲展開が深い感銘を誘います。特筆すべきは多重録音による殿下のコーラスで、複雑なハーモニーがやはりこの人は並みの音楽家ではないことを雄弁に示しています。
nakaQ評価:★★★
Prince & The New Power Generation "Diamonds and Pearls"(♪全曲試聴可)

曲目リスト
1. Thunder
2. Daddy Pop
3. Diamonds and Pearls
4. Cream
5. Strollin'
6. Willing and Able
7. Gett Off
8. Walk Don't Walk
9. Jughead
10. Money Don't Matter 2 Night
11. Push
12. Insatiable
13. Live 4 Love


