2006年05月18日

Return To Forever "Musicmagic" (1977)

ビッグバンド形態に移行したReturn To Foreverの作品で、スタジオアルバムとしてはReturn To Forever名義での最後の作品になります。

この頃Chick Coreaが求めていたロマンティックな表現に対し、"Romantic Warrior"でのロックバンド形態での演奏に行き詰まりを感じていたのでしょう。Chickのシンセサイザを核に、ブラス・ウッドベースのアコースティックな響きとGayle MoranやStanley Clarkeのボーカルをフィーチャーし、シンフォニックで広がりのある、実際の人数以上に響くビッグバンドサウンドを構築することに成功しました。音楽的には保守的なまでのビッグバンドジャズですが、本当に楽しい音世界が実現されています。

'Musician'は「人々に笑われ、罵られながら彼の愛した音楽を演奏した」音楽家が歌われます。「彼は反逆者」70年代のChick Coreaそのものです。彼の理想を追い求めた70年代の試みの成果がこのアルバムに結実していると言ってよいと思います。

'Musicmagic'はアルバムの前半の山場を形成する大曲です。この曲ではいい感じのGayle Moranのゆるいハモンドオルガンに続き、Stanley ClarkeのPiccolo Bassソロがフィーチャーされ、すばらしくグルーブ感のある演奏が展開されます。

'Endless Night'はアルバムの後半の山となる名曲です。「疑いと不安が愛と痛みをごちゃまぜにする」終わりの無い夜の苦しみを、Gayle MoranとStanley Clarkeが歌い、ホーンとARP Odyssayが壮麗に奏でます。ChickのMoogソロは当然最高ですが、StanleyのPiccolo Bassがこの曲でも大活躍します。

完璧なまでに計算され、構築された、1音の無駄も無いすばらしいアルバムです。70年代Fusion Musicの最高の到達点と言える名盤と思います。

nakaQ評価:★★★★★

Return To Forever "Musicmagic"
Musicmagic


1.Musician
2.Hello Again
3.Musicmagic
4.So Long Mickey Mouse
5.Do You Ever
6.Endless Night

Return to Forever - MusicmagicUSA試聴できます
posted by nakaQ at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | Jazz&Fusion | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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