2006年03月05日

XTC "Oranges & Lemons" (1989)

Todd Rundgrenともめましたが、"Skylarking"が大ヒットしてバンド存続が可能になりXTCが次に発表したのがこのアルバムです。

しかし、XTCというバンドに全く似合わないタイトルとジャケットイラストです。根が正直な人たちですので、ジャケット裏の写真はまさにXTCそのものの仏頂面で登場しているのもご愛嬌。それより、問題はこのアルバムタイトルなりジャケットイラストがCDのサウンドと一致しているかどうかですが、半分は一致、半分は不一致というところではないかと思います。XTCとしては妙にコマーシャルにポップなんですが、やはりこのジャケットイラストほどポップじゃないと思います。

1曲目'Garden Of Earthly Delights'は冒頭インド音楽が鳴るという風変わりな導入です。曲中にもインド楽器が鳴ったりしますので、この曲の味付けとしてインド風味が大事になっています。ソロパートも、どうもシタールには聴こえないのですが、それらしき音階の楽器が鳴りますので、きっとAndyが凝ってギターの音をシタール風に加工したのだと思います。

'Poor Skelton Steps Out'はバリのガムランをぐっと軽くした趣の木琴系の打楽器の音が特徴的な曲で、曲名と相まって打骨アンサンブルという感じです。曲自体はそんなに奇妙でもなく、どちらかというと普通のXTC流ポップ曲です。このアルバムの特徴として、XTC流のポップ曲に世界各国の音楽の味付けを施した曲が多く感じます。この頃に隆盛だったWorld Musicの影響かもしれませんし、"Skylarking"でToddと仕事をしたことでより広い世界に視点を向けることになったのかもしれません。

nakaQがこのアルバムで一番好きなのは'Across This Antheap'です。ジャズっぽいイントロに始まり、カリブ(?)風のにぎやかしいリズムにXTC流ポップが乗ります。シンセサイザも大活躍。ジャズトランペットも大活躍。と、なんだかいろいろな要素がごっちゃに合わさっている曲、という感じです。終盤の'On And On...'の歌詞での盛り上がりと共に曲は終わりに向かいますが、とにかくしゃれたセンスでひねくれたポップを作り続けたXTCの面目躍如な1曲と思います。

nakaQ評価:★★★★★

XTC "Oranges & Lemons" (Rmst)(♪全曲試聴可)
Oranges & Lemons (Rmst)


曲目リスト

1.Garden Of Earthly Delights
2.Mayor Of Simpleton
3.King For A Day
4.Here Comes President Kill Again
5.The Loving
6.Poor Skeleton Steps Out
7.One Of The Millions
8.Scarecrow People
9.Merely A Man
10.Cynical Days
11.Across This Antheap
12.Hold Me My Daddy
13.Pink Thing
14.Miniature Sun
15.Chalkhills And Children

XTC - Oranges & Lemons試聴できます
posted by nakaQ at 09:54| Comment(2) | TrackBack(0) | Rock&Pop | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちわ、おじゃまします。
2006年ですから、随分と前の記事なのですが。

「XTCというバンドに全く似合わないタイトルとジャケットイラスト」と、言われる方、今ではとても少ないのでは、と思います。
このアルバム、このアートワークが、今や、XTC のイコンですから。
「カラフルでポップ」と言う説明が一般的に流通しているようです。

ですが、私も、このアルバムを初めて手にして、アートワークを目にした時には、違和感を覚えました。
シングルに使われた、板にペンキで描かれた農民画の方が合っていると思いました。

改めてこのアートワークを見ると、カラフルと言っても、四色ですし、三人の衣裳はスーツで、60年代のアイドルバンド的とも見えますが、ジャズバンド風と言った方が当たっているようですし、とすれば、60年代後半のサイケディリックと言うより、50年代前半のモダンジャズと言う感じで、見る程に、不可解になります。

では、
Posted by ノエルかえる at 2010年09月12日 16:22
こんにちは、nakaQです。コメントありがとうございました。

今やこのアルバムがXTCのイコンになっているとすれば、とてもよいことだと思います。「カラフルでポップ」という表現は、このバンドのよい面を端的に表しているからです。

ただ、この作品も、XTCってやっぱり大人のバンドで、このアートワークほどバブルガムっぽくはないよね、という違和感がぬぐえず、こんな記事になってしまいました。このアートワークの違和感加減は、凝り性なこの人たちの確信犯的所業で、音楽だけでなくアートにも凝っていた証ではないかと思っています。
Posted by nakaQ at 2010年09月12日 21:27
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