といっても、もともとBootlegとして発表されたアルバムなので正確なことがよくわからず、タイトルも"The Black Album"なのか、"The"が要るのか・・・と思ってWarner Bros.から出た「正規盤」を見ても、なんとも書いてありませんでした。アルバムジャケットについても、下のジャケット画像は実はAmazonの画像データベースではなく、単に真っ黒に塗った画像なんですが、本当にこの通り、何にも書かれていません。
さて、内容的には、1曲目の'Le Grind'からごきげんなFunkビートの連続です。この曲の冒頭にも、"1999"と同様にJimi Hendrixばりの「神の声」が登場しますが、こちらは随分と控えめ。歌い踊るPrinceの姿を彷彿させる、ダンサブルなナンバーです。ハイのプレゼンスを上げたベースが大活躍します。
続く'Cindy C.'はSheila E.のパーカッションとCatのラップを大きくフィーチャーしたナンバーです。James BrownからFunkにホーンセクションはつきものですが、この曲でもホーンが大活躍しています。ホーンを多様しているのもこのアルバムの特徴と思いますが、非常にジャズっぽいアプローチが目立ち始めたのもこの頃からです。
'Dead On It'も強烈なFunkビートが炸裂するダンスナンバーです。バスドラムのビートとカッティングギター、Princeのコーラスが最高。この曲のかっこよさにはもはやお手上げです。
もともと、このアルバムは、それまでPrinceが時代を切り開いてきたのですが、孤高の作品を発表するうちに、ラップが興隆してきました。Princeの場合どちらかというと本領はファルセットボイスを活かした歌唱と思われ、ラップとしてはどうしても甘くなります。「奴にはラップはできない」といった悪口に憤慨したPrinceが、「そんなことがあるか」と製作したのがこのアルバムですが、常にみんなをハッピーにするつもりで音楽を製作してきたはずの自分がとんでもない憎悪の感情を露にしたアルバムを製作してしまったことに気づき、リリースを取りやめ、"Lovesexy"に差し替えたというのが本作が幻のアルバムとなった理由とされています。
とにかく、このアルバムはPrinceのPrinceらしさが最も自然な形で表出された名盤と思います。入手が難しいかもしれませんが、興味のある方はぜひWarner Bros.からの正規盤を入手してください。nakaQの盤のCD番号は2-45793となっています。
nakaQ評価:★★★★★
Prince "Black Album"(♪一部試聴可)

曲目リスト
1.Le Grind
2.Cindy C.
3.Dead On It
4.When 2 R In Love
5.Bob George
6.Superfunkycalifragisexy
7.2 Nigs United 4 West Compton
8.Rockhard In A Funky Place



去年の記事にコメントするというのもどうかと思いますが、お寄りした記念に書き込ませていただきます。
このアルバム、87年当時はプリンス好きの間でも結構賛否両論で、好き嫌いがハッキリわかれるアルバムだった気がします。
ファンク好きにバカ受けする一方、ロック、ポップス好きにはもれなく「むうぅぅ…」といわれた思い出が。
もちろん、私は大好きです。好きが高じて歌詞を全部訳してしまったほどw
未来を見据えたプリンスの決意表明ともいえる歌詞が大半を占めていて、そういう意味でも本当にこのアルバムは聴きどころ満載です。
歌詞の中で何度も「ファンクのバイブルを書き換えてやる」という言葉が出てくるので、ブラック・アルバムというタイトルは、「新しいファンク(ブラックミュージック)」のことを指しているのかなあ、なんて勝手に解釈したりしてました。懐かしい。
(ちなみに、タイトルに“The”があるかどうかですが、“The”ナシの“Black Album”が正解ですw)
ああ、少しのつもりが、プリンスのことになるとついつい長居をしてしまいました。これからも更新頑張ってください!長文陳謝。
やっぱり"The"はないのが正解だったようで、記事のタイトルから外し、本文も一部修正しました。ありがとうございました。
しかし、やっぱりこのアルバムの頃のPrinceの仕事はすごくて、2年くらいの間に"Sign 'O' The Times""Black Album""Lovesexy"と名作を立て続けに発表し、なおかつアウトテイクが多数流出するという、やはり人間業でない創造力を発揮していたことに改めて感動します。
ブートレッグがたくさん出回ったのは、現在のようなネット配信が始まる前だったということも大きな要因だったように思います。Princeのブートレッグ漁りに精を出した90年頃が本当に懐かしくて、今思い出しても昨日のことのような気がします。