Original Soundtrackというタイトルは、何かの映画のサウンドトラックではないのですが、音で視覚に訴えるというか、そんな試みが感じられるアルバムです。1曲目の'Une Nuit A Paris'は特にそんな要素が強く、一応3部構成の組曲になっているのですが、演劇的な色彩も濃く、Queenの"A Night At The Opera"の'Bohemian Rhapsody'に驚くほど曲調なりコンセプトが似ています。発売時期からして、元祖はこちらですが。(なお、下のリンクの曲目リストにはもともとはこの曲が入っていません。よもやそんなことはあるまいと思って、nakaQが1曲目を付け加えています。もし本当になかったら申し訳ありません。)
続く'I'm Not In Love'は言うまでもない名曲です。エンドレスに続くコーラスは、おそらくテープをループさせて作り出したものだと思うのですが、サンプラーもなかった時代に溢れるアイデアで勝負した彼らの音作りセンスは大したものだと思います。曲自体のメロディラインも大変よく、コーラスアレンジがなくても名曲になった可能性は大と思いますが、いずれにせよ卓越したアレンジが曲に永遠の命を与えたといってよいと思います。
'The Film Of My Love'はイントロのリズムボックスの音からしてごきげんですが、カンツォーネ風の歌なりコーラスが絶妙です。ほとんど冗談としか思えないような曲ですが、最もオリジナル・サウンドトラックな雰囲気を放つ曲とも言えます。Godley/Cremeの曲ですが、後に'Cry'などのユニークなプロモビデオを制作し大成功を収めるコンビの、音楽的であることを超えた視覚感覚が端的に現れた曲といえるかもしれません。nakaQは大好きです。
nakaQ評価:★★★★★
10cc "The Original Soundtrack"

曲目リスト
1.Une Nuit A Paris:
a. One Night In Paris
b. The Same Night In Paris
c. Later The Same Night In Paris
2.I'm Not in Love
3.Blackmail
4.Second Sitting for the Last Supper
5.Brand New Day
6.Flying Junk
7.Life Is a Minestrone
8.Film of My Love


