2010年12月18日

Utopia "Adventures in Utopia" (1990)

AOR風味のUtopia

前作"Oops! Wrong Planet"からポップになっていたUtopiaですが、このアルバムは本当にポップです。曲名にも使われている、当時のNew Waveシーンを意識したものかも知れませんが、New Waveというより70年代のAOR(Adult Oriented Rock)という言葉を思い出させる仕上がりです。

シングルヒットもしたという'Set Me Free'など、ポップさが際立っています。ベースを担当しているKasim Sultonがリードボーカルをとっていますが、コーラスはモノラルっぽいというか一発撮り的な印象で、これ以前のToddプロデュースのアルバムでコーラスをこんな風に音場処理した例はあまり知りません。これも当時のはやりでしょうか。キーボードは70年代AOR風味で、いい感じです。ホーンセクションの起用も、曲にパンチを効かせるのに効果的です。

とっちらかった印象もありますが'Shot in the Dark'もとても好きな曲です。なんだか爆発的なパワーと不思議レトロなメロディが素敵な一風変わった曲に仕上がっています。

キラキラした音色のシンセサイザとコーラスのみで奏でられる'Love Alone'はとてもロマンチックで、綺麗な1曲です。この曲もKasim Sultonがリードボーカルをとっており、コーラスが本当に素晴らしいです。

他にもディスコベースが唸る'Rock Love'とか、前作"Oops! Wrong Planet"での崇高な音世界からするとちょっと「?」な印象はあるものの聴き所は多く、ポップでありながら一級のクオリティを持った作品と思います。

nakaQ評価:★★★★

Utopia "Adventures in Utopia"
Adventures in Utopia

Adventures In Utopia +1 (アドヴェンチャーズ・イン・ユートピア+1) - Utopia

曲目リスト

1. The Road To Utopia
2. You Make Me Crazy
3. Second Nature
4. Set Me Free
5. Caravan
6. Last Of The New Wave Riders
7. Shot In The Dark
8. The Very Last Time
9. Love Alone
10. Rock Love
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2010年12月11日

Utopia "Oops! Wrong Planet" (1977)

キリスト教的世界観をコンセプトにしたポップ・プログレ名盤

前作までのUtopiaはとてもプログレっぽかったのですが、この作品からぐっとポップになっています。ポップとは言っても'Trapped'や'Martyr''Marriage of Heaven and Hell'など、キリスト教的世界観がテーマになっており、ポップ・プログレというべき作品と思います。

当時脂の乗り切ったTodd Rundgren, Roger Powell, Kasim Sulton, John Wilcoxのメンバーが作り上げたこの作品は各曲の出来がよく、Rock名盤と呼べるクオリティです。更にToddのギター、Rogerのシンセサイザがとても力強く素晴らしい演奏です。

冒頭'Trapped'はクラシカルなフレーズのシンセサイザのイントロが衝撃的です。Roger大活躍。プログレッシブ・ロック然とした導入から一転ハードなロックになりますが、このあたりの展開も劇的でかっこいいです。リードボーカルはKasimとToddがとっています。Toddの歌声は当然好きなのですが、Kasimの歌声は更に澄んでいて、美声だと思います。

次の'Windows'もRogerがボーカルを担当し大活躍ですが、ソウルっぽい曲進行がとても魅力的で、未来っぽい雰囲気を醸します。Rogerのシンセサイザのソロ、フィルインが鋭く決まり、とてもよい感じです。ところで、'Windows'というと思い出すのはMicrosoftのOSですが、この曲の歌詞には'The web of life connects each of us to the other'というフレーズがあり、今日のWebを示唆する内容になっています。MicrosoftのOSにWindowsという名称を付けることに決めた人(Bill Gates?)に、この曲に触発されたのか尋ねたい気持ちです。さらにRogerに、上のフレーズが今日のWebをイメージしたものか、確認したくも思います。

この作品ではToddがMustangによるハーフトーンを他用していることも大きな特徴です。Johnがボーカルをとる'Crazy Lady Blue'でのソロは特に素晴らしく、クリアなトーンで繊細なフレージングが決まります。'Abandon City'でのソロもハーフトーンのアタックが強くクリアな音色をうまく活用した素晴らしいものです。

他、'The Marriage of Heaven and Hell'でのコーラスが音に変化していくサウンドワークや感動的な'Love is the Answer'など聴き所が多く、nakaQとしてとても好きなアルバムです。

nakaQ評価:★★★★★

Utopia "Oops! Wrong Planet"
Oops Wrong Planet

Oops! Wrong Planet + 1 (悪夢の惑星+1) - Utopia

曲目リスト

1. Trapped
2. Windows
3. Love In Action
4. Crazy Lady Blue
5. Back On The Street
6. The Marriage Of Heaven And Hell
7. The Martyr
8. Abandon City
9. Gangrene
10. My Angel
11. Rape Of The Young
12. Love Is The Answer
posted by nakaQ at 17:25| Comment(0) | TrackBack(0) | Rock&Pop | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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