2019年01月06日

Dua Lipa "Dua Lipa" (2017)

Dua Lipaのデビューアルバムです。

この人を語るにはやはり両親がコソボ出身ということに触れることになります。今までコソボにルーツを持つ世界的アーティストは少なくともnakaQは知りません。Duaという名前はコソボ語で「愛」を意味するそうで、まさしくその通りの名前かと思います。音楽的にはエレクトロニクスを多用しながらもロック色が強く、パワフルです。パーカッションの使い方が、いわゆるロックに縛られずより柔軟で、曲に幅を与えています。このアルバムでもほとんどの曲で共作を含め作曲を担当しており、力強いボーカルによるメッセージ性もこの人の強みと思います。

1曲目’Genesis'は神による天地創造を絡め、恋人とのことをどうすれば始めに戻せるかと歌っています。コンガによる軽やかなリズム、控えめなキーボードとクリアなギターのフィルインでとても爽やかに仕上がっています。みずみずしい感触で、アルバムの冒頭を飾るにふさわしい曲です。

3曲目’Hotter Than Hell’はサビで爆発するジャストなビートが圧倒的でよいです。リズムがストレートに強調され、Duaの力強いボーカルが魅力的です。nakaQは日本版に収められているMiike Snow Remixが抑制的なノリで、こちらも大好きです。

6曲目’Blow Your Mind (Mwah)’はこのアルバムでも最もヒット性の高い曲で、ライブで1曲目に演奏されることも多いようです。歌詞はExplicitとなっているようにかなり大人の内容で、副題にもなっている'Mwah'でのキス音が素敵。力強いドラミングと、サビでのジャストなビート、右チャンネルで鳴るアゴゴの音がいいです。

おすすめ度:★★★★★

Dua Lipa - Dua Lipa
Dua Lipa - Dua Lipa



曲目リスト

1. Genesis
2. Lost In Your Light (feat. Miguel)
3. Hotter Than Hell
4. Be The One
5. IDGAF [Explicit]
6. Blow Your Mind (Mwah) [Explicit]
7. Garden
8. No Goodbyes
9. Thinking 'Bout You
10. New Rules
11. Begging
12. Homesick
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2019年01月05日

Alizee "En Concert" (2004)

アルバム”Innamoramento"とそのツアー"Mylenium Tour"が大成功を収め、Mylene FarmerとLaurant Boutonnatが次に取り組んだのがAlizeeプロジェクトです。このライブはAlizeeの1stアルバム"Gourmandises"と2ndアルバム”Mes Courants Electriques"の曲で構成された、Alizee初期のもので、Myleneのライブ映画と同様、冒頭にプロダクションや製作者が表示され、似た作りになっています。

Myleneは長年自分の書いた’Moi...Lolita'を歌ってくれる人を探していたのですが、Alizeeのお母さんがMylene達に娘を紹介してうまく採用されたということです。このライブでは10曲目に歌われています。Myleneが作詞し、Laurant Boutonnantが作曲するスタイルです。

’Intralizee'に続き’L'Aliz?’が歌われます。エレクトロニックなリフがサラウンドで広がり、いい感じです。Alizeeのステージングは見た目のかわいさとは違って、堂々としたもので、1級のエンターテイナーであることを感じさせます。

4曲目は大ヒットした’J'En Ai Marre!’です。お風呂に金魚が泳いでいる・・・って、そんなわけはなくて、比喩です。Myleneの作詞なので、結構すごいことが歌われているのですが、パフォーマンスとしては全く関係なく、かわいく素敵です。バックダンサーはAlizeeより年上のお姉さん達で、こちらもいいです。この曲でファンになった人も多いのでしょう、アンコールを求める声も聞こえる中、わりあいあっけなく終わります。

で、10曲目’Moi...Lolita’ですが、さすがこの曲のために抜擢されただけあって盛り上げに盛り上げます。Myleneばりに客席にも歌わせて、大合唱になっています。曲もキャッチ―で素敵です。

この作品もDVDのみです。MyleneのDVDも同様なのですが、映像がPAL方式なので通常のDVDプレーヤーでは再生できないと思います。PCにイメージとして取り込んで再生するのがよいと思われますが、この旨ご注意ください。
また、この作品は日本で買うととても高いようなので、Amazon.frから買うのもよいと思います。YouTubeにもいいのがアップされたりしているのですが、nakaQはサラウンドのものが欲しかったので、結局Amazon.frから購入しました。ご参考まで。

おすすめ度:★★★★

Alizee - in Concert
Alizee - in Concert

Alizee en Concert - Alizee
Alizee en Concert - Alizee

En Concert - Alizee
En Concert - Alizee

曲目リスト

1. Intralizee
2. L'Aliz?
3. Hey! Amigo!
4. Toc de Mac
5. J'En Ai Marre!
6. Lui Ou Toi
7. Gourmandises
8. Mon Maquis
9. J.B.G.
10. Moi... Lolita
11. Amelie M'A Dit
12. Parler Tout Bas
13. C'est Trop Tard
14. Youpidou
15. Tempete
16. A Contre-Courant
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Mylene Farmer "Mylenium Tour" (2000)

”Innamoramento”に対応した"Mylenium Tour"のライブ映画です。

冒頭のH.R.Gigerによる大仏陀の顔が真っ二つに割れ、Myleneが現れる演出のインパクトが凄い。両腰に命綱があるようですが、映像からは全く見えず、Myleneも微動だにしないのでまさに天から降りてきたように感じます。天使を思わせる真っ白な衣装に身を包んだ、無防備なばかりのMyleneが実に美しい。我々仏教徒が見ると、天使というより観音様降臨を思わせます。ありがたや。曲は”Innamoramento”終曲の'Mylenium'ですが、ロック調の激しさとバーバリスティックなコーラスでドラマチックに始まります。この終曲がはじめに来ることができるというのも、”Innamoramento”がトータルな出来であることの証かと思います。

続いて'L'amour naissant'「生まれたばかりの愛」が歌われますが、訥々と語りかけるように歌うMyleneが素敵です。彼女が立ち上がってすらっとした足を見せたとたんに観客が「ワ〜」と盛り上がっていますが、まさにうっとりもので、意識がどこかに飛びそうです。このコスチュームはMyleneが袖に引っ込んでいったん着替えられ、'L'âme-stram-gram'へと続きます。

Myleneのライブでは’Desenchantee'で最高に盛り上がり、メンバー紹介が行われることが多いのですが、このライブでは'Mefie-Toi'を経て'Dessine-Moi Un Mouton'でメンバー紹介になっています。’Desenchantee'はお決まりの黒づくめの衣装で、悪魔ちゃんをしています。歌唱は他の曲にあわせハイトーンのささやきボイスで、やや異例な感じです。Myleneが歌い終わるとValerie、Midoriを伴って袖に入ってしまい、ミュージシャンやコーラスが最後を盛り上げるという展開になっています。Yvan Cassarのシンセサイザが曲をファンキーに盛り上げます。

'Mefie-Toi'は合掌ダンスが楽しく、途中音楽総監督のYvan Cassarも合掌ポーズをして盛り上がります。みんな黒いコートを着て暑そう、と思っていたら、案の定コートを脱いで、またまた無防備な真っ白コスチュームになります。Myleneの指笛で'Dessine-Moi Un Mouton'「羊を一匹描いて」が始まりますが、子羊達に見立てたダンサーが躍る中、Myleneはほとんどブランコに乗って歌っています。支配しているようにも見えます。子羊はMyleneの大好きなアイテムですが、”L'autre...”1曲目の’Agnus Dei'などを考えると、これはすごい意味を持つことなのかも、と考えてしまいます。曲終盤でメンバー紹介がありますが、ダンサーも一人一人名前を呼ばれており、日本人ダンサーMidoriが最初に紹介されています。Myleneと一緒に舞台に立ったなんてすごいと思います。

このライブではアンコール前の終曲として'Souviens-toi du jour'「あの日を思い出して」が歌われているのもいいです。明るい曲ですが、内容からして、ホロコーストの犠牲者に対する鎮魂に聞こえます。最後に観客に一緒に歌わせ、大きなクライマックスを形成しており、Myleneとしてはこの曲がコンサートで一番大切な曲だ、と言いたそうです。この曲でもMidoriは中央にいるのでよく映っており、うれしいです。

この作品はマルチアングルDVDで、別アングルは座席中央からステージを見ている映像になっています。やっぱり近づくところではアップになっている、主映像のほうがいいと思いますが、ライブで見ている雰囲気を味わいたい向きにはいいのかもしれません。Bly-ray版は発売されておらず、いつか発売されないものかと思っています。

おすすめ度:★★★★★

Mylenium Tour
Mylenium Tour

Mylenium Tour - Mylene Farmer
Mylenium Tour - Mylene Farmer



曲目リスト

1. Mylenium
2. L'amour naissant
3. L'âme-stram-gram
4. Beyond My Control
5. Rêver
6. Il n'y a pas d'ailleurs
7. Mylene Is Calling
8. Optimistique-moi
9. Medley: Pourvu qu'elles soient douces
10. Regrêts
11. Désenchantée
12. Méfie-toi
13. Dessine-moi un mouton
14. California
15. Pas le temps de vivre
16. Je te rends ton amour
17. Souviens-toi du jour
18. Dernier sourire
19. Innamoramento
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Mylene Farmer "Anamorphosee" (1995)

Myleneの5枚目のアルバムです。

ボディラインを強調したフェミニンなカバーです。音も、ギターを多用したり、生ドラムを使用してロック色が濃い仕上がりになっています。Myleneの歌声も、ファルセットでない地声を多用しており、よりロック的なイメージを強調しています。Myleneの地声が聴けるということでこのアルバムはnakaQにとって大事な位置を占めています。それにしても、Myleneの歌声の多彩さはKate Bushを彷彿とさせるもので、ある時は演劇性を感じさせ、またこのアルバムでは生身さを発揮するのに役立っています。

1曲目’California'はメロウでスムースな曲です。ロックというよりブラコンですね。Myleneの曲の中でも際立ってムーディーで、ライブでも定番の曲になっています。

7曲目’XXL'もライブでも定番の曲です。イントロからディストーションギターが効果的に使用され、ロックっぽさと併せ女性の求める愛、望む愛はXXLサイズだ、という女性からの愛情観を歌った曲で、フェミニンなものを強く感じます。

8曲目’Rever'「夢見る」は「人は皆愛し合えると私は夢見ていた」といった失望感を歌った曲で、Myleneはライブでこの曲を歌いながらよく泣いていたり、絶句して歌えなくなっています。何が彼女をそう思わせたのかよくわかりませんが、とにかくMyleneが泣いていると元気づけてあげたくなってしまい、その意味でこの曲はステージを盛り上げる絶好の曲になっています。

9曲目’Alice’は声を出さずにささやきで歌っています。なにやらとってもやばいことを歌っている観満載で、Aliceという女の子が悪い子なのかと思っていましたら、麻薬のことを歌っている曲らしいです。一聴したところでは不穏な印象が残るのみですが、繰り返し聴くと怪しい曲調とMyleneのささやき声にすっかりやられてしまうという困った曲です。スクラッチングもクラブっぽさを醸し出して素敵。

おすすめ度:★★★★★

Anamorphosee - Mylene Farmer
Anamorphosee - Mylene Farmer



曲目リスト

1. California
2. Vertige
3. Mylene S'En Fout
4. L'instant X
5. Eaunanisme
6. Et Tournoie
7. XXL
8. Rêver
9. Alice
10. Comme j'ai mal
11. Tomber 7 Fois
12. Laisse Le Vent Emporter Tout
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2019年01月03日

Mylene Farmer "Avant que l'ombre... a Bercy" (2006)

Mylene Farmerの6枚目のアルバム"Avant que l'ombre..."のライブ映画です。この作品からBlu-ray版が発売されています。

"Avant que l'ombre..."もそうなのですが、Myleneの女性としての美しさはこの頃頂点を極めており、このライブ映画もMyleneの美しさ、バックダンサーの美しさが際立っています。

冒頭Myleneはカプセルのようなものに入って天井から吊り下げられてステージ中程に降りてきます。怪しげな僧侶?達にステージ前方まで運ばれて、ゆっくりと立ち上がり、おもむろに目を開けてMylene再生?といった様子で’Peut-etre toi'「アナタカモ」を歌い始めるのですが、この目を開けた時のMyleneのいたずらっぽい表情がたまりません。'Peut-etre toi'のプロモビデオは日本人スタッフによるアニメですが、この曲自体が日本アニメ音楽からもろに影響を受けたもので、Myleneの日本趣味を感じさせます。

Myleneと女性ダンサーによるステージングの美しさは’Sans Contrafacon’に続く’Q.I'が圧巻です。'Sans Contrafacon'ではみんな帽子を被ったり、ジャケットやパンツを着て踊っているのですが、’Q.I'に切り替わるタイミングでみんなごそごそと脱いで、’Q.I'ではレオタード+シャツの姿になって女性美を誇示した優美なダンスとなります。Myleneの肌の白さが一際強調されますが、ラテン系を含むバックダンサーも本当に美しく、うっとりするパフォーマンスになっています。Mylene+8名の女性が色気を発散するので、もう過剰。この曲に続く'C'est Une Belle Journee'も同様のステージングで、終盤は男性フラメンコダンサーによる上半身をはだけたダンスになり、こちらもうっとりするものかと思います。

Myleneのライブというと一番盛り上がるのは'Desenchantee'ですが、この作品では曲の流れから聖母Mariaを思わせるコスチュームで歌っています。この曲の「キリスト教からの解放」というテーマに対し、"Mylenium Tour"まで黒づくめの悪魔ちゃんコスチュームで歌っていたことを考えるとこれはかなり大胆な転換で、ある意味とってもすごいことなのでは、と思います。が、そんな心配をどこかに吹き飛ばすほどMyleneの聖母コスチュームは素敵ですし、この曲のパフォーマンスとしても素晴らしいものになっています。

おすすめ度:★★★★★

Avant Que L'ombre [Blu-ray] [Import] - Mylène Farmer
Avant Que L'ombre [Blu-ray] [Import] - Mylène Farmer

Avant Que L'Ombre a Bercy [DVD] [Import] - Mylène Farmer
Avant Que L'Ombre a Bercy [DVD] [Import] - Mylène Farmer

Avant Que L'ombre - Mylene Farmer
Avant Que L'ombre - Mylene Farmer

曲目リスト

1. Introduction
2. Peut- Tre Toi
3. XXL
4. Dans Les Rues de Londres
5. California
6. Porno-Graphique
7. Sans Contrefacon
8. Q. I
9. C'est Une Belle Journee
10. Ange, Parle-Moi
11. Redonne-Moi
12. Rever
13. L' Autre
14. Desenchantee
15. Nobody Knows
16. Je T'aime M Lancolie
17. L' Amour N'est Rien
18. Deshabillez-Moi
19. Les Mots
20. Fuck Them All
21. Avant Que L'ombre
22. G N Rique de Fin
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2019年01月01日

Mylene Farmer "Innamoramento" (1999)

Mylene Farmerの5枚目のアルバムです。日本のMylene Farmerのファンでは、このアルバムが大好きという人は多いのではないでしょうか。かくいうnakaQも、どこか東洋的な音の温かみのあるこのアルバムが一番好きです。Myleneも5曲作曲しており、ロックテイストが強い曲もあって、「愛」をテーマにしたトータルなプログレと言ってよいと思います。音がなんだかごちゃっとしているのもこのアルバムの特徴で、nakaQ基本的にはすっきりした音が好きなのですが、このアルバムは例外的にこのごちゃっと感が魅力です。

1曲目'L'amour naissant'「生まれたばかりの愛」はイタリア語'Innamoramento'のフランス語訳で、同義語です。イントロのフルート系の音色が温かく、このアルバムに漂う東洋風味を醸し出しています。ドラムが打ち込みでなく、"Live a Bercy"から"Avant que l'omber...Live a Bercy"までツアーに参加していたLaboriel Abraham Jr.による生ドラムになったのも、このアルバムに温かみを加えるのに一役かっています。Myleneの歌声は、このアルバムではささやくようなハイトーンを多用しており、これも大きな魅力になっていますが、この曲では他の曲にも増して淡々と語りかけるような歌声で、うっとりします。

6曲目'Mefie-toi'「気をつけて」はMyleneの作曲で、明るくとても魅力的な曲です。「気をつけて」というのは若い女性に対する忠告のようです。”Mylenium Tour”では合掌するポーズが多用されており、Myleneも東洋旅行で仏教の良さを体得したのかな、と思っていたのですが、歌詞には仏陀がカルマによる因果応報と合わせ言及されているのみで、Myleneの生死観・宗教観を変えるほどではなかったようです。繰り返される’I.A.O.'はタロット占いの正式な作法で唱えられる召喚符でのエジプトの神Isis、Apophis、Osirisの頭文字で、Myleneの中では仏陀もこれらオカルトの一種の扱いかもしれません。

8曲目'Optimistique-moi'はディストーションギターが唸りを上げるロックな曲です。この曲もMyleneが作曲しています。歌詞はまたとんでもないことを歌っていてこのアルバムでも問題作かと思うのですが、ティンバレスを使用したリズムの乗りがよく、Myleneの曲でも出色の出来です。プロモビデオはMyleneがサーカス団で綱渡りをしたり、箱に入って剣で刺されるマジックをしたりといった楽しい内容で、歌詞の世界とは別の世界が描かれていてよかった・・・です。

12曲目'Souviens-toi du jour...'「あの日を思い出して」は明るい曲調で、恋人に自分のことを覚えておいてと歌いかけている曲かと思いきや、ホロコーストを歌った曲ということで、確かに歌詞を読むとその通りです。人類の歴史でも最も悲劇的な出来事をこんな爽やかな曲にするというのはすごいと思います。それこそがこのアルバム全体から感じられるやさしさ、愛なのかもしれません。

おすすめ度:★★★★★

Innamoramento - Mylene Farmer
Innamoramento - Mylene Farmer



曲目リスト

1. L'Amour Naissant 生まれたばかりの愛
2. L'âme-stram-gram
3. Pas Le Temps De Vivre 生きる時間がない
4. Dessine-Moi Un Mouton 羊を一匹描いて
5. Je te rends ton amour あなたに愛をかえす
6. Mefie-Toi 気をつけて
7. Innamoramento イナモラメント
8. Optimistique-moi オプティミスティック・モワ
9. Serais-Tu La あなたはここにいたかしら?
10. Consentement 同意
11. Et Si Vieillir M'Etait Conte 年を取ると、もし言われていたら
12. Souviens-toi du jour あの日を思い出して
13. Mylenium ミレニウム
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2018年12月30日

Mylene Farmer "L'autre..." (1991)

Mylene Farmer 3枚目のアルバムになる"L'autre..."です。

まずはジャケット。Myleneの背中に乗ったカラスがインパクトあります。なんだか、Myleneを支配しているようにも見えます。

1曲目は’Agnus Dei'「神の子羊」。Myleneはどうしたわけかミサにおいて神の子羊が屠殺される場面を想像してしまい、神の子羊=イエス・キリストと自分を同一視してしまったことで異端者になってしまいました。この深い罪悪感が曲を覆い、おどろおどろしい陰鬱な雰囲気に仕上がっています。このあたりは敬虔なクリスチャンだからこその罪の意識でしょうね。

2曲目は100万枚のセールスを記録し、Mylene最大のヒット曲となった’Desenchantee'「夢から醒めて」です。歌詞は絶望感に満ちていますが、曲調は明るく勇ましく、何かに立ち向かうようなポジティブなパワーに溢れています。
科学的に考えれば死後の世界なんてあるわけがない。我々を縛っていた宗教から解放された「夢から醒めた」世代ですが、死は必ず訪れるのに天国も地獄もないとなると、目の前にあるのはただただ絶望の荒野。プロモビデオも設定を変えてこの主題を描いています。
この曲がMylene最大のヒット曲になったのも、現代人共通の思いをうまく表現したからでしょう。
だけどそう考えることはキリスト教否定となり、異端視されることになります。なので、ライブで最も盛り上がるこの曲でMyleneは黒ずくめの衣装を着て悪魔ちゃんにならざるを得ないのだと思います。

3曲目’L'Autre’ は、アルバムタイトル曲で、日本語タイトルは「二重人格」となっているのですが、「もうひとり」の私のことのようです。Platonが「饗宴」で語った、人間はもともと背中合わせの一体(アンドロギュノス)であったが、神によって2体に切り離されたために人間は互いに異性を求める、その「もうひとり」を希求する内容になっています。爽やかな曲調で、このアルバムの中でもとても美しい仕上がりになっています。

4曲目’Je T'Aime Melancolie'は乗りの良いストレートなダンス音楽で、中盤から琴の音色が大きくフィーチャーされています。MyleneというかLaurent Boutonnatの日本への興味を表すものかとも思われますが、日本への関心はこれ以降でも見受けられます。
この曲のプロモビデオも面白く、なんとMyleneがキックボクシングで男をボコボコにする内容で、歌詞の内容と関係があるのかよくわかりませんが、Myleneって本当に強い女性で、"Ainsi Soit Je..."の'Sans contrefaçon'で歌っているように自分を男だと思っているというのは本気かも、と思ってしまいます。Myleneのシングル曲では30万枚、第6位のヒットです。

※記事執筆においては"Faire la Bombe"でのMylene Farmer訳詞、解説を参考にさせていただきました。ありがとうございます。

おすすめ度:★★★★

L'Autre - Mylene Farmer
L'Autre - Mylene Farmer



曲目リスト

1. Agnus Dei
2. Désenchantée
3. L'Autre
4. Je T'Aime Mélancolie
5. Psychiatric
6. Regrets
7. Pas De Doute
8. Il N'y A Pas D'Ailleurs
9. Beyond My Control
10. Nous Souviendrons Nous
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2018年12月29日

Mylene Farmer "Ainsi Soit Je..." (1988)

Mylene Farmerの初期の名盤です。2作目のアルバムになります。

ジャケットは美しいMyleneと木の人形が映っていますが、2曲目'Sans contrefaçon'のプロモビデオに登場する腹話術人形です。
この曲はMyleneのシングルでは70万枚、3番目の売上となっていて、Myleneのライブでも定番の1曲です。
曲調は軽いエレクトロニックポップで、明るく親しみやすい。
けれども、歌詞はなんと「マネなんかじゃありません、私は男なのです。」と歌っています。イントロも腹話術人形の「ママ、どうして僕は男じゃないの」というつぶやきから始まります。
こんなに美しいMyleneが自分を男と思っているなんてわけがわからないのですが、この作品の頃のライブを収めたビデオ作品”En Concert"などを見ると当時のMyleneは中性的なイメージで、結構本気だったのかもしれません。
この曲のプロモビデオは腹話術人形を携えた腹話術師が謎の一団と出会って、おばさんといる間だけ腹話術人形が生身の人間(Mylene)になり、一団が去ると人形に戻ってしまうというものですが、腹話術師の悲嘆にくれた顔が印象的な作品になっています。

ジャケット写真の雰囲気は、1曲目'L'Horloge'「時計」でのゴシック的な曲調にもマッチしています。時計音や周囲音(魔物?)のサンプリングが使用され、'Souviens-toi!'「忘れるな」という歌詞が繰り返されて、美しくも恐ろしく、威圧的なイメージです。Myleneのモチーフの1つである'memento mori'「死を忘れるな」が表現された曲で、このアルバム全体のトーンを支配しています。

4曲目'Pourve qu'elles soient douces'は90万枚のセールスを記録したMylene 2番目のヒット曲です。歌詞は全体的に恋人を挑発するような内容なのですが、それに留まらない不穏なことも含んでおり、こんな曲が大ヒットするフランスはさすがデカダンの国と思います。曲調は可愛くエレガントでポップであり、あぶない内容が歌われているとは日本人は気づかないのですが。

9曲目’Deshabillez-moi'「私を脱がせて」はJuliette Grecoのカバーです。オーケストラヒットが効果的に使用され、明るい曲調に仕上がっています。Myleneの歌も笑い声や叫びを交え楽しいのですが、"En Concert"ではSM拘束衣でしょうか、絶対に脱がせられないような両手が拘束されたレザーの服を着て不自由そうに歌っており、ユーモアというか、エスプリを感じさせるあぶないパフォーマンスになっています。

アルバム全体がゴシック的、魔法的なイメージで統一され、メロトロンの音色やサンプリング音が効果的に使用されてトータルな仕上がりとなっており、プログレッシブな作品になっています。作曲やプロデュースを担当したLaurent Boutonnatの力量による所が大です。

おすすめ度:★★★★★

Ainsi Soit Je - Mylene Farmer
Ainsi Soit Je - Mylene Farmer



曲目リスト

1. L'Horloge
2. Sans contrefaçon (Girl Remix)
3. Allan
4. Pourvu Qu'Elles Soient Douces
5. La ronde triste
6. Ainsi Soit Je
7. Sans Logique
8. Jardin De Vienne
9. Déshabillez-moi
10. The Farmer's Conclusion
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2018年12月23日

Mylène Farmer "Timeless 2013 Le Film" (2013)

長らく更新していなかったのですが、今年はMylène Farmerと出会ったことが最大の収穫で、Blogも更新しようと思いました。

SFチックな仕上がりで、'C'Est Une Belle Journée'などではロボットがMylèneと一緒にダンスしたりします。また照明の高度なロボット化による美しさも、このツアー/映像作品を際立たせるものとなっています。

Mylène Farmerはこの作品撮影時に52歳ですが、とても美しく、ダンスも軽やかなのに驚き、いきなりファンになってしまいました。
Mylèneって、ニコッと(ニヤリと)笑うんですよね。これがよくって、いきなり心鷲掴まれ状態。
フランスAmazonから買うのが安かったので書いてあることはよくわからないままAmazon.frに注文を入れて購入しました。言葉はわからないのですが、ボタンのレイアウトは同じなので、注文できてしまいます。おかげでフランス語も何とはなしに理解するというか、あまり違和感がなくなりました。

作品としてはフルHD画像(1080p)で、極めてはっきりくっきりな画像です。曲もヒット曲が多く素晴らしい。特に良いのは'Désenchantée'でしょうか。日本語の曲名は「夢から醒めて...」ということですが、バックの大画面に巨大な蜘蛛が暴れたり、蜘蛛の糸にグルグル巻きにされたダンサーが解放された動作をするなど、「キリスト教からの解放」を意味するパフォーマンスが展開されていて、勇ましい曲調と相まって素敵です。この曲では他のライブでもMylèneは基本黒い衣装を着て悪魔ちゃんになっており、あぶないのですが、観客に大合唱させたり、みんなにもあぶないことをさせています。

他はこの作品でBlu-ray映像となった'Oui Mais... Non'とか、'Monkey Me'とか、いいですね。ダンサーが男性ばかりで、男臭い作品なのですが、この中でMylène一人が妖艶な色気を発散しており、圧倒されます。

日本ではほとんど無名のMylène Farmerですが、本当に素晴らしいアーティストなので、視聴した作品を紹介していきたいと思います。なぜ日本では知られていないのかというか、自分がこれまで知らなかったのが不思議なほどです。

おすすめ度:★★★★★

Timeless 2013 Le Film [Blu-ray] [Import] - Mylene Farmer
Timeless 2013 Le Film [Blu-ray] [Import] - Mylene Farmer

Timeless 2013 [Limited Edition] - Mylene Farmer
Timeless 2013 [Limited Edition] - Mylene Farmer



曲目リスト

1. Timeless Genesis
2. À force de...
3. Comme j'ai mal
4. C'est une belle journée
5. Monkey Me
6. Slipping Away (Crier la vie)
7. Oui mais non...
8. Mad World
9. Les mots
10. Désenchantée
11. Bleu noir
12. Diabolique mon ange
13. Sans contrefaçon
14. Je t'aime mélancolie
15. Xxl
16. À l'ombre
17. Inséparable
18. Rêver
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2013年09月23日

Yes "Going For The One" (1977)

Rick Wakemanが復帰し製作されたYesの名盤です。ギターはSteve Howeで、やはりこの人達が当時のYesサウンドにはなくてはならないメンバーだったと思います。

'Going For The One'はSteve Howeのスライドギターを大きくフィーチャーしたロックンロールナンバーです。ロックンロールとは言っても、乗りはよいのですがYesらしいスケールの大きな楽曲が構築されており、聴き応えのあるナンバーに仕上がっています。

'Parallels'はRick Wakemanのパイプオルガンにより壮大な音場が形成されていますが、Steve Howeの速弾きがすさまじいです。この当時Al Di Meolaも現れ、速弾きが新たな次元に入りつつあり、Steve Howeも負けじと速弾きに磨きをかけたのでしょうか。それまでも超一級のテクニシャンでしたが、このアルバムでは更なる高みを目指す意気込みを感じさせます。

'Wonderous Stories'は小品ですが、この曲の爽やかさが大好きです。Rick Wakemanとの再開をアコースティックギター・シンセサイザ・ベースのアンサンブルで心から喜んでいるようで、感動を覚えます。

おすすめ度:★★★★★

Going for the One - Yes
Going for the One - Yes



曲目リスト

1. Going For The One
2. Turn Of The Century
3. Parallels
4. Wonderous Stories
5. Awaken
6. Montreux's Theme
7. Vevey (Revisited)
8. Amazing Grace
9. Going For The One
10. Parallels
11. Turn Of The Century
12. Eastern Numbers (Early Version of Awaken)
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